『さむわんへるつ』が面白い!深夜3時に繋がるゆるくて優しい周波数

こんにちは!
漫画大好きライター、コッチャマンです。

若い頃、朝はいつもJ-WAVEを聴きながら仕事に出かけていました。
特別なラジオリスナーだったわけではないんですが、あの「誰かが喋ってる空気感」って、なんとなく落ち着くんですよね。

そんな懐かしい感覚を思い出させてくれたのが、今回紹介する『さむわんへるつ』(ヤマノエイ先生)
ラジオを愛するすべての「誰かの魂(サムワン)」に贈る、令和最強の青春リスナー・コメディです!

今回はその異色の面白さについてご紹介。

主人公は、秀才で健気な「面白くなれない」男の子

主人公の梟森未明(ふくもりみめい)は、成績トップ、スポーツ万能の生徒会長。
でも彼には、「面白いことがさっぱりダメ」という切実な悩みがあります。

毎週、深夜のラジオ番組にネタメールを送り続けるも、なかなか読まれない日々。
個人的に、このミメイというキャラクターに一番惹かれています。
秀才で、なんでも器用にこなせるのに、実は誰より頑張り屋さん。
ただし、自分を「面白い」と思ったことがない。

それでも、同じラジオ番組のリスナーにライバル心を燃やし、いつか追い越してみせると、そこでも真面目に頑張ってしまう。
その健気さに、なんだか応援したくなるんです。

「面白いって何だ?」という正解のない問いに、必死な努力で向き合う彼の姿は、おかしくもあり、哀しくもあり。
ポップな絵柄でギャグ満載の内容だけに、真剣な悩みもライトに読めてしまいます(カワイソ)

くらげのボケ、ミメイのツッコミ。この掛け合いが最高

そんなミメイが唯一、ラジオの話をできるのが、クラスの不思議ちゃん・水尾くらげ。実は彼女こそ、番組で人気を誇る伝説のハガキ職人だったという展開から、2人の距離が少しずつ縮まっていきます。

この作品の一番の魅力は、正直ストーリーそのものより、くらげがボケて、ミメイが全部拾ってツッコむ、あの掛け合いのテンポだと思っています。

個人的に一番好きなやり取りがこちら。電車で席に座れた時のシーン。

くらげ:「座れるか座れないかはあなた次第です」
ミメイ:「席空き夫だ…」

これ、「やりすぎ都市伝説」でおなじみの関暁夫さんのもじりなんですが、気づいた瞬間、思わず「ブフッ!」と声出てしまいました。
こういう、何気ない日常の中にふっと挟まれるダジャレのセンス、大好き😂

くらげの言動に振り回されながら、時には諭され、時には共感するミメイ。
少しずつくらげのことを理解し好意を持ちながらも、なおライバルとして同じ土俵に立とうとする姿に、ラブコメ?だけど、私は新しい熱血ドラマの誕生を感じましたよ!😂

「アルコ&ピース」が息を吹き込むリアリティ

本作のリアリティを支えているのが、作中の芸人コンビ「ロングホープズ」
公式ボイスコミックでは、実在の人気芸人アルコ&ピースがコンビの声を担当していて、ラジオ独特の「内輪感」や「間」が見事に再現されています。

ヤマノエイ先生自身が熱狂的なラジオ好きだからこそ、あの深夜の空気感をここまでリアルに描けるんでしょうね。

誰にも言えない悩みや、なんとなく感じる孤独感も、ラジオから流れるバカバカしい笑い声がすべてを肯定してくれる——。
ほんの一瞬だけでも嫌なこと、辛いことを忘れられるーー。
その「救い」の感覚が、ページをめくるたびにあふれ出しているのがこの作品。

そういえば、自分も高校生の時は、好きな芸能人の声だけでもと、深夜ラジオ聴いていたこともありました。
まあ、ほとんど最後まで聴けず寝落ちしてましたけどね笑。

そんな懐かしい思い出も、この作品が蘇らせてくれたような気がします。

誰かと、ゆるく周波数を合わせたくなる

ラジオ好きな人はもちろん、そうでない人も。
読み終わる頃にはradikoをインストールしたくなっているかもしれません。

くらげとミメイの掛け合いに、青春の甘酸っぱさに。
そして「誰かと繋がりたい」という普遍的な気持ちに。
ぜひ一度、この深夜の電波にチューニングを合わせてみてください。

ミメイとくらげ。
2人がラジオを通して繋がる瞬間に、読者もまた彼らの番組の「リスナー」となってしまうかも。

次回記事では、『さむわんへるつ』の作者に周波数を合わせてみたいと思います。
どうぞお楽しみに!

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