カグラバチ感想&考察 心を掴むストーリーとキャラクターの世界

ウマ娘

こんにちは!

今、大ヒット連載中の漫画『カグラバチ』
海外からの注目を皮切りに、日本でも瞬く間に人気となりました。

なぜそんなにも人の心を惹きつけるのか?
今回はその謎に迫ってみたいと思います。

まことに個人的な解釈を含みますが、お許しいただける方はどうぞお付き合いくださいませ☆

血と刀が織りなす物語 『カグラバチ』

少年漫画要素満載のダークファンタジー

「カグラバチ」に限らず、魅力的な漫画には必ずと言っていいほど、面白い設定があります。
恋愛もの、アクションもの、感動もの。
ジャンルは様々であっても、惹かれる設定がないと人は興味を持てません。

「カグラバチ」には間違いなく、その設定と少年漫画的要素があります。
そして今の時代、少年漫画を好きな人は老若男女を問いません。

私も大好きですし、私の家の隣に住む60代のご夫婦は、毎週少年ジャンプを購入されており、読み終えたジャンプをまとめて私に横流ししてくれます(言い方)
おかげで毎週のジャンプチェックはバッチリです☆

「カグラバチ」の少年漫画的要素は「刀」
しかも「妖刀」
これだけでもうゾクゾクしますよね。
これに「妖術」がセットなので、さらに期待値は膨れ上がります。

リベンジストーリー

しかし「カグラバチ」はただの少年漫画ではありませんでした。
なんせ復讐の物語ですからね。
序盤から画面が血だらけです。
主人公、バンバン人を殺してます。

普通、王道の少年漫画だと、主人公が人を殺すまでに至る葛藤とか、技を習得するまでの鍛錬とかってわりと丁寧に描かれますよね。
それがこの漫画にはありません。
主人公の千紘、ためらいなく人斬ってます。
しかも強いです。
(作中では、3年ほど鍛錬を積んでいたような言い回しはありますが)

読んでいて「おおーっ!」と思いました。
新しい…とはいかなくても、少年誌でここまで血を飛ばすのは、なかなかお目にかかれません。

一般的に、少年誌でのダークファンタジーは受け入れられにくいと言われていました。ですが、今の少年誌の定義は多岐に渡っており、チャレンジ的なものも少なくありません。
王道が真ん中にあるとするなら、そこに落とした墨が滲み、他のジャンルにまでじわじわと広がっていく。
「カグラバチ」はそんな作品ではないでしょうか。

もうひとつの血(DNA)

「カグラバチ」の物語を、「復讐」「妖刀」以外でさらに表わすとしたなら、「血」でしょうか。
「血」は文字通り、作品中でよくお目にかかる血しぶきとか血みどろとかの血。
そしてもう一つ、「DNA」の意味も持っているのではないかと私は思います。

父親・国重から息子・千鉱に受け継がれた妖刀「淵天」は、国重が未来に託した希望でもあります。
妖刀を破壊するための妖刀、淵天。
皮肉にもその刀を手にしたのは息子の千鉱でしたが、父の思いを誰よりも知っており、血を受け継いだ千鉱だけが、きっと淵天を振るうのにふさわしいのでしょう。

千鉱が東京で出会った少女シャルもまた、自らの血によって追われる身でした。
驚異的な回復力を持つ一族のため、母と共に囚われ悲惨な毎日を送っていましたが、千鉱のため、その力を他者の治癒に使えるようになりました。

そして伯理。
血を分けた実の父や兄達と袂を分かち、自らの意志で彼らと戦うことを決意します。

抗えない血の宿命に抗う者、受け入れる者。
自らの中に流れる「血」と共に戦うドラマ、それが「カグラバチ」だと思います。

妖刀と主人公を取り巻く魅力的なキャラ

もちろん、主人公の千紘は冷酷無慈悲な人間ではありません。
ちゃんと人を気づかう心を持っている、真面目で優しい青年です。
ホントに最初の頃は、「復讐のために人の心失くしたんかアンタ」と言いそうになりましたが、それは間違いでした。
普段の千紘は冷静で感情があまり面に出ないので、一見他人に関心がないようにも見えますが、心の中では相手にツッコミを入れていたりと、意外とクール系お茶目です。

そして仲間や虐げられている者達への思いも人一倍で、自分の身を顧みず守ろうとする気高さと強い精神も持ち合わせています。

もし、彼らが千紘の敵に回った時。
その時には千紘は何を思うのでしょう。
裏切られ、落胆し、それでも迷いながら信じようとするのか。
それともさっさと割り切って刀を向けるのか。
まだまだ読み取れないところが多く、これからも大いに気になるキャラです。

そして、千紘を取り巻く人々も魅力的です。
皆、個性的で何かしらギャップがあり、強さや弱さも共に抱えています。
芝さんとか個人的に好きです。
昔からの知り合いで明るくて関西弁ときたら、「あ、裏切るやつだ!」と勝手に思っていましたが、裏切らなさそうでよかった。

敵も、ただの悪ではないですね。
闇や、彼らなりの正義(?)を抱えている者もいて、個性があって面白いです。
(悪いことしてますけどね)
千紘との関わりを見ているうちに、彼らの印象も最初の頃とだいぶ変わってきました。
(悪い奴らですけどね)

物語の進行と同時に多彩なキャラが増えていくのは楽しいのですが、あまり多くなりすぎると私なんかは追いつけません。
何年か前に1回出たキャラとか、そういうのが好きな方もたくさんいらしゃるとは思いますので、これはあくまでも私個人のことですが。
キャラの強さとかもインフレを起こしてしまうので、理解するには世界地図のような1枚相関図を壁に貼っておかなくてはなりません。

ですので、新キャラを出すのはほどほどにしておいてもらって、今後は既存のキャラやキャラ同士の関係性などを、もっと深く掘り下げていってほしいなーと、勝手に思っています。

今後の展開に希望すること

大好きな漫画ですし、人気があるのもうなずけるのですが、それでも不安は少しあります。
それは、妖刀が強すぎて、中間層がなかなか活躍しない現象が起こっていること。
パワーバランスに注視する読者が、妖刀オンリーインフレについていくのは少し厳しい気がします。
強いキャラが出てきても、結局妖刀かーい!となってしまうと、興が覚めてしまうのは私だけ?

ただ最近は、妖刀契約者でなくても強い奈ツ基や北兜などが出てきてくれたおかげで、その辺りの弱点も多少補われてきた気がします。
少ないと言われてきたサブキャラ同士の戦いも勃発してきましたし、今後もっと増えていく展開を期待してます、外薗先生。

あとは、絵に関して。
演出も構図もますます研ぎ澄まされてきていますが、その代わりに線が粗くなっている気がします。
自分らしさを出してきたと言われてしまえばそれまでですが、それでもやはり下書きになっている部分はいただけません!
きっと、カラーや単行本用作業や、コラボなどで多忙すぎるのでしょう。
心配なので、ジャンプ編集部は先生にお休みをあげてください。

この作品は章の積み重ねが後になって活きるという特徴があります。
その積み重ねを少ない描写で落とし込む演出は、他の作品と比べても群を抜いていると思っています。
なので、まだ謎の多い剣聖などもの正体も、過去の話から繋がってくる可能性があるかもしれません。
「あの時のあれはこのことだったのか!」というカタルシスを感じたいですね。

ぜひ剣聖を作品最高のラスボスに仕上げてほしいです!

個人的見解まとめ

個人的見解にここまでお付き合いくださり、誠にありがとうございましたm(__)m

ネットを見ると「カグラバチ」についての考察や見解が本当に多くて驚きました。
私は考察とか行間読みが全くできないので、ホントにみんな鋭いなーと感心しています。
「私はこう思う」などの皆さんのご意見も、よろしければこちらのコメント欄で教えてください。
お待ちしております☆(優しくして)

まだまだ物語中盤(?)の「カグラバチ」
今後の展開を一緒にこれからも考察していきましょう!

 

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